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警察犬訓練士になるには?仕事内容や資格、平均年収ややりがいなどを解説

警察犬訓練士になるには?仕事内容や資格、平均年収ややりがいなどを解説

警察犬訓練士とは、どのような仕事をする人なのでしょうか?この記事では警察犬訓練士の目指し方や求められる資格・試験、平均年収ややりがいなどを幅広く解説します。大変なところや向いている人の特徴もご紹介しますので、警察犬訓練士になろうか迷っている人は、ぜひ参考にしてみてください。

警察犬訓練士の仕事内容とは?

警察犬訓練士の仕事内容とは

警察犬訓練士は、警察犬を現場で活躍できる犬へと育成するために、犬に特別なトレーニングを施すことを仕事としています。

人間の100万倍とも言われている犬の鋭い嗅覚や高い運動能力を活かして、警察犬・災害救助犬・麻薬探知犬を中心に育て、主に足跡追及(捜索)・臭気選別・警戒の3つの業務を覚えさせます。

なお、人間社会のために働いて任務をこなす犬は使役犬(しえきけん)と呼ばれ、他にも災害救助犬・水難救助犬・盲導犬などが挙げられます。

警察犬訓練士になるには

警察犬訓練士になるには

現場の第一線で活躍する警察犬訓練士になるなら、まずは警察官になる必要があります。ですが、警察官採用試験には年齢制限が設けられているので、おおむね35歳以下でないと受験できません。そのため、警察官の公務員試験の受験時期から逆算すると、警察犬訓練士になりたい場合は10代後半〜20代のうちから目指しましょう。

ただし、警察犬訓練所をはじめとする民間機関では年齢制限がない場合もあるので、どのような職場で働くかを考えてから目指してください。その上で、警察犬訓練士を目指す方法をご紹介します。

専門学校に通う

警察犬訓練士を目指す方法の1つとして、ドッグトレーナー専攻を設けている専門学校に通うことが挙げられます。ドッグトレーニングに特化したカリキュラムが組まれていて、最短2年で卒業できるので、最も効率的に警察犬訓練士を目指せるおすすめの方法です。動物に関する知識を深めるための基礎的な授業はもちろん、動物行動学といった座学やドッグ

トレーニング演習などの実習を学ぶことで、警察犬訓練士としての素養を築けるでしょう。即戦力となるスキルを身につけられるので、就職後にスムーズに働きやすい点も魅力です。

大学に通う

獣医学部や動物看護学部など動物関連の学部に通う、という目指し方もあります。大学に通えば、生理学・解剖学・病気の治療法など、動物医療に関する高度な知識が身につきます。訓練中の警察犬が怪我をしたり、病気になったりした際に、すばやく処置を施せるのは何よりも大きな強みとなります。さらに、大卒の資格が手に入るので、給料アップや昇格の早さが期待できるでしょう。ただし、卒業するまでに4〜6年と専門学校よりも長い時間をかけて学習する必要があり、訓練士に特化したカリキュラムは設けられていないことが多いです。そのため、進学したい場合は専門学校と大学のどちらが良いか、しっかり検討してください。

訓練所に行く

民間の警察犬訓練所で見習い訓練士として働きながら、後述する日本警察犬協会公認訓練士の資格を取得する方法もあります。訓練所とは犬を警察犬として出動できるように育て上げるようにトレーニングを行う民間の施設を指します。見習い訓練士として知識や技術を身につけ、見習い期間を修了すると警察犬訓練士として働くために警察犬指導手試験を受験します。試験を突破した後は、犬を訓練するだけにとどまらず、実際に現場に出向いて捜索などの活動を行うことが可能です。

警察官になる

警察官採用試験に合格したとしても、必ず警察犬を扱う鑑識課に配属されるとは限りません。警察官になったばかりの頃は、交番勤務や地域の安全対策係など、警察犬と直接触れ合う機会は少ないかもしれません。ですので、警察犬訓練士を目指すというより、「まずは警察官として働きたい」という人におすすめです。警察犬訓練士に1日でも早く就きたい場合は、前述したように訓練所や専門学校に行ってから目指す方法が賢明でしょう。

動物看護師として働くことも検討しよう

動物看護師

動物看護師は資格なし・特定の試験に合格しなくても働けるので、警察犬訓練士よりも就職のハードルが低いです。警察犬訓練士は犬としか触れ合えませんが、動物看護師になれば猫・鳥・魚・爬虫類など他の種類の動物と数多く触れ合えます。そのため、まずは動物看護師として働き、その後に警察犬訓練士を目指す、といったことも可能です。警察官の公務員試験を受ける際の年齢によりますが、まだまだ35歳まで余裕があるなら一度動物看護師として働くことも検討してみましょう。

警察犬訓練士に求められる資格や試験

警察犬訓練士として就職する段階では、特定の試験合格や資格取得は必須ではないです。しかし、就職した後に求められる資格や、就活の際に採用に有利になりやすい資格は存在します。警察犬訓練士になるなら警察官の公務員試験合格が前提ですが、それ以外での試験や資格について解説します。

警察犬指導手

警察から要請を受けてから、警察犬と捜査に出動するために必要となる試験です。各都道府県警察で1年に1回実施される警察犬審査会に合格できれば、試験を受けた犬とともに警察犬指導手(ハンドラー)になれます。基本的には、自分が住んでいる警察の管轄内の試験を受験します。ただし、有効期間が1年しかないので、更新し続けるためには毎年試験に合格しなければなりません。

日本警察犬協会公認訓練士

日本警察犬協会公認訓練士とは、公益社団法人 日本警察犬協会が認定している警察犬訓練士の資格です。公認訓練士になるためには、当該の協会が実施している三等訓練士試験を受験して合格する必要があり、その上に二等訓練士・一等訓練士・一等訓練士正・一等訓練士長の4つの階級が設けられています。試験を受けるには、民間の警察犬訓練所に就職して訓練と実績を積み重ねていきます。

JKC公認訓練準士補

JKC公認訓練準士補は、一般社団法人 ジャパンケネルクラブ(JKC)が認定する、犬の訓練に関する資格の1つです。犬の訓練に関する知識と技術を有し、犬のしつけや訓練に携わることを目指す人のための登竜門となる資格と言えるでしょう。JKCは日本国内で最も歴史と規模のある犬の団体であり、ドッグトレーナー育成の権威ある資格ですので、警察犬の他にも水難救助犬・山岳救助犬・聴導犬・介助犬・セラピードッグなど様々な使役犬のトレーニングに役立ちます。

JDPA認定ドッグトレーナーライセンス

JDPA(一般社団法人 日本ドッグトレーナーズ協会)認定ドッグトレーナーライセンスは、日本のドッグトレーナーの質の向上と、飼い主への安心安全なサービス提供を目的とした信頼性の高い資格です。「噛まない」「おすわり」「待て」といった基本的なしつけに加えて、社会性を身につけて人と共存できる犬に育てます。警察犬訓練士だけに特化している訳ではないですが、JKC公認訓練準士補と同様にトレーナー育成において権威性の高い資格ですので、取っておいて損はないでしょう。

警察犬訓練士の平均年収

警察犬訓練士の平均年収

厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」によると、警察犬に限らず犬訓練士全体の平均的な月収は約27万円で、年収ではおおむね550万円とされています。なお警察犬には、警察が飼育・管理する直轄警察犬と、一般の人が飼育・管理する嘱託警察犬の2種類がいて、どちらの警察犬の訓練士になるかによって年収は異なります。直轄警察犬訓練士の年収は約300〜500万円、嘱託警察犬訓練士の年収は約200〜300万円だと言われているようです。

また、見習いの警察犬訓練士の月給は3〜8万円のようですので、年収にすると約35〜100万円になるでしょう。見習い訓練士は訓練所で住み込みで生活することが多く、給料が発生しない訓練所もあります。見習い訓練士として働く場合は、就職する前に給料についてよく調べておきましょう。

警察犬訓練士のやりがい

警察犬訓練士のやりがいをご紹介します。以下の点をモチベーションにして仕事が頑張れそうであれば、ぜひ警察犬訓練士を目指してみてください。

社会に大きく貢献できる

警察犬訓練士は警察犬とともに、事件の解決に大きく貢献することができる点が大きなやりがいです。警察犬が犯人を逮捕したり、証拠を発見したりすることで、事件の真相が解明されて被害者が救済されることがあります。自分がトレーニングした警察犬が現場で活躍して事件が解決したとき、大きな喜びと達成感を得られるでしょう。

幅広い業務ができる

警察犬訓練士の仕事は多岐にわたります。警察犬の訓練だけでなく、健康管理や身の回りのお世話、捜査現場での活動など多種多様な業務をこなすので、日々の仕事に大きな刺激があります。単調な仕事ではないため、常に新鮮な気持ちで取り組むことができるでしょう。加えて、自分が指導している警察犬がさらに難しい訓練を成功させたときの達成感は格別です。警察犬に常に新しい知識を与え、様々な訓練に挑戦させていくので、トレーニングにやりがいを感じられるでしょう。

警察犬訓練士の大変なところ

警察犬訓練士は犬とともに犯罪捜査の現場に赴くので、ときには犯罪者と遭遇して危険な目に遭う可能性があります。また、動物を相手にするため、訓練が思い通りに進まないことが少なくなく、大変だと感じる機会が多いでしょう。仕事中は犬の動きに合わせて体を動かすため、毎日大きく体力を消耗することから、人によっては疲れが溜まりやすくなるかもしれません。トレーニング中に犬が興奮したり、予期せぬ動きをしたりすることで、訓練士自身が怪我をする可能性もあります。

警察犬訓練士に向いている人の特徴

警察犬訓練士に向いている人の特徴をご紹介します。以下の特徴に該当する人であれば、ぜひ警察犬訓練士になることを検討しましょう。

冷静で犬の様子に敏感な人

警察犬は訓練士の感情を敏感に感じ取ります。トレーニング中にイライラしたり怒ったりすると、犬は不安になって指示に従わなくなることがあります。常に冷静であれば、犬も安心して指示に従うことができるでしょう。また、警察犬の健康管理も訓練士の重要な役割です。犬がいつ出動しても業務を遂行できるようにするために、定期的な健康チェックや適切な運動など細やかな様子の変化に気づくことが大切です。警察犬の様子に敏感で面倒見が良い人であれば、警察犬訓練士に向いているでしょう。

精神的に強い人

警察犬の訓練は一朝一夕にはいきません。トレーニングしている犬が新しい指示を覚えるまでには、何度も繰り返し練習しなければなりません。また、犬が思うように動かないことも多々あるため、警察犬訓練士にはどのような状況でも諦めずに続けることができる根気強さが求められます。また、警察犬を動員して事件を捜査しているときに、容疑者や犯人と対峙する可能性が少なからずあるので、強いメンタルが必要となるでしょう。

体力に自信がある人

警察犬の訓練には、想像以上に体力を要するでしょう。毎日の訓練には長時間のウォーキングやランニング、臭気選別や警戒の指導など体力を使います。また、朝から晩までずっと立ち仕事で、捜査現場を1日中歩き回ることもあるため、体力がないと長く務められません。緊急時には現場に急行したり、犯人を全速力で追いかけたりする必要があるので、日頃から筋トレや有酸素運動などで体力を維持できる人が警察犬訓練士に向いています。

警察犬訓練士まとめ

警察犬訓練士は、犬に捜索・臭気選別・警戒などを覚えさせて、捜査現場で活躍させるためにトレーニングをすることを仕事としています。専門学校や大学に通ったり、訓練所で働いたりして、警察官採用試験の合格を目指しましょう。平均年収は550万円程度ですが、直轄警察犬訓練士か嘱託警察犬訓練士かによって年収は異なります。社会に大きく貢献できる点がやりがいですので、精神的に強い人や体力に自信がある人はぜひ目指してみましょう。

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