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水族館で働く動物看護師の仕事10選!役立つ資格と求人例を詳しく解説

水族館で働く動物看護師の仕事10選!役立つ資格と求人例を詳しく解説

「水族館で働く動物看護師はどのような仕事をしているの?」
「水族館の動物看護師に役立つ資格はあるの?」

水族館で働く動物看護師に興味があるものの、仕事内容や必要な資格などの情報が少なく悩んでいませんか。

水族館で働く動物看護師は、一般的な動物病院で働く動物看護師と対象の動物や役割などの違いがあります。

本記事では、水族館で働く動物看護師の仕事や役立つ資格などを詳しく解説します。水族館の動物看護師の仕事に興味がある方の疑問解決に役立てば幸いです。

水族館で働く動物看護師の仕事とは

水族館で働く動物看護師の仕事とは

水族館で働く動物看護師の主な仕事は次の通りです。

  • 動物の健康管理
  • 診察の補助
  • 治療のサポート
  • えさやり/栄養管理
  • 環境整備
  • 産卵・繁殖のサポート
  • 病気や感染症の予防
  • 記録・データ管理
  • 緊急対応/救急処置
  • 来館者の対応

それぞれ詳しくみてみましょう。

動物の健康管理

水族館で働く動物看護師の主な仕事のひとつが、動物の健康管理です。魚類や海洋哺乳類(イルカ・ラッコなど)も対象になるのが、一般的な動物病院の看護師との違いです。

動物看護師は、朝夕のえさやりやトレーニングを通して動物たちの健康管理をします。泳ぎ方や呼吸の状態をはじめ、鳴き声や表情など細かい変化を見逃さないよう観察します。

体重管理や定期的な検査も大切な仕事です。定期的に体重を測定したり、食事量や外見の変化を観察したりして動物の健康状態を把握します。

全身の皮膚や被毛の状態から感染症の兆候や、異常の有無を観察します。異常がある場合には、速やかに獣医師に報告して、適切な治療が受けられるようサポートするのも動物看護師の役割です。

水族館では、定期的に動物の健康診断を実施しており、獣医師と連携して動物の全身チェックや検査のサポートもしています。

水族館の動物が健康に暮らせるよう日々健康チェックをするのが、動物看護師の大切な仕事です。

診察の補助

水族館で働く動物看護師の重要な役割のひとつが、獣医師がスムーズに診察できるようサポートすることです。

環境整備や診察の準備などをおこないます。具体例は次の通りです。

  • 動物が暴れないように補助
  • 注射や採血時に動物の体を固定
  • 体重や体温測定の機材をセット
  • 診察中の記録(呼吸、脈拍、体温など)
  • 獣医師からの指示に従って器具や薬剤を手渡す
  • 動物を移動させるためのネットやタオルの用意
  • 診察に必要な医療機器(注射器、聴診器、超音波機器など)の準備

水族館では、水中で生活する魚類や海洋哺乳類が対象になるため、呼吸管理や水温管理など陸上の動物とは異なるスキルが必要です。

治療のサポート

治療のサポートは、水族館の動物看護師の大切な役割のひとつです。具体例をみてみましょう。

項目 内容
手術の準備やサポート ・手術の器具の準備
・動物の固定
・術後の状態確認
投薬 ・経口投薬(えさに混ぜる)
・点滴や注射などのサポート
・薬浴(薬をとかした水に浸す)のサポート

魚類や海洋哺乳類は、呼吸方法や体の構造など陸上の動物とことなることが多く、治療や投薬の方法が一般的な動物病院の業務と異なる場合があります。

えさやり/栄養管理

水族館で働く動物看護師は、動物たちの健康を維持するためえさやりや栄養管理もおこないます。

海洋哺乳類や魚類は、それぞれ必要な栄養素や食事量が異なるため、適切な栄養管理が不可欠です。

動物ごとのえさやりの具体例をみてみましょう。(一般例であり、施設や動物によって異

なります)

動物 具体例
イルカ サバやサンマなどを1日10〜15kg
ラッコ エビ・カニ・イカなどを1日5kg程度
魚類 種類に応じて人工飼料や小魚など

イルカやアシカには、えさの好みがあることも多く、個体に応じた食事内容の工夫が必要です。

えさやりでは、食欲の低下や異常な行動がないかも合わせて確認します。食欲低下は、体調不良のサインの可能性もあり、異常を見逃さないよう丁寧な観察力が求められます。

環境整備

環境整備は水族館で動物たちが快適に過ごすために欠かせません。特に、水中で生活する魚類や海洋哺乳類は「水質」「水温」「酸素濃度」の影響を受けやすく、これらの管理が大切です。

環境整備の具体例は次の通りです。

  • 水質管理
  • 水温管理
  • 酸素濃度の管理
  • 水槽やプールの消毒
  • 生物のストレス管理(隠れ家やシェルターの設置)
  • 観覧者からのストレス(騒音・振動など)の対策

環境を適切に管理できない場合、健康状態が悪化したりストレスが溜まったりする恐れがあります。

産卵・繁殖のサポート

水族館の動物看護師は、産卵や繁殖のサポートもします。繁殖活動を成功させるためには、環境を整えたり、データを管理したりするのが重要です。具体例をご覧ください。

項目 具体例
繁殖スペースの確保 ・イルカ:トラブルを避けるため、専用スペースを用意
・ペンギン:巣作りを促すために岩や砂を配置
・魚類:卵が外敵に襲われないように隠れ家を設置
産卵後の卵の管理 ・温度、水質を一定に維持
・卵に付着した異物を除去
・ふ化までの成長状況を記録
稚魚用の水槽管理 ・稚魚専用の小型水槽を設置
・水温や塩分濃度を適切に管理
・エサの種類や量を調整
繁殖データの管理 ・繁殖日・産卵数・孵化率を記録
・両親の健康状態や相性
・成長記録を管理

水族館での繁殖活動は、それぞれの動物の健康状態や環境が大切です。飼育スタッフや獣医師と連携して、繁殖活動を支えるのも動物看護師の役割です。

病気や感染症の予防

動物看護師は、病気や感染症の予防のため次のような予防活動をおこないます。

  • ワクチンの接種
  • スタッフへの感染対策の指導
  • 病気や感染症が発生したときの隔離対応

水中では細菌やウイルスが繁殖しやすく、一気に感染症が広まるリスクが高いため、日頃からの管理とトラブル発生時の迅速な対応が求められます。

記録・データ管理

記録やデータの管理も水族館の動物たちの健康管理や治療などのために不可欠です。動物看護師は、動物ごとの健康状態や治療内容などを記録します。

次をご覧ください。

項目 具体例
健康状態 ・食事量
・排泄量
・行動パターン
・体温、脈拍、呼吸数
診察や治療 ・治療内容
・投薬内容、効果、副作用
・病気の治療効果
繁殖 ・繁殖行動の時期や傾向
・繁殖に成功した個体の血統
・親、子供の健康データを管理

データの記録や管理は動物の健康状態を把握するために大切です。データや記録をもとに異常の発見や適切な治療をおこないます。

緊急対応/救急処置

水族館では、動物が体調を崩したり、けがをしたりしたときの緊急対応や救急処置が必要です。緊急対応や救急処置が必要な具体例をみてみましょう。

  • ショー中の負傷
  • えさや異物の誤飲
  • 水温の変化による体温異常
  • プールや水槽の水質や酸素濃度の低下
  • 群れの中での争いによる負傷
  • 岩場や段差での転倒

緊急時には、獣医師と連携して動物の応急処置をサポートします。ときには、外部の専門機関との連携が必要な場合があり、状況に合わせた冷静な対応が求められます。

来館者の対応

水族館で働く動物看護師にとって、来館者への対応も重要な業務です。水族館は単なる娯楽施設なだけではなく、動物や環境への理解を深める教育的な役割も担っています。

そのため、来館者への説明やイベントを企画し、動物の生態や飼育環境などの知識を伝えます。具体例は次の通りです。

  • 水温や水質管理
  • 動物の生態や特徴
  • 病気のときの対処法
  • えさやり体験でえさの種類や与え方

来館者が動物の特徴や健康管理について知識を深められるような企画を考えたり、体験イベントを開催をしたりする場合もあります。

「フラッシュ撮影禁止」「動物を驚かせる行為を防止」「直接触れないよう指導」など動物に負担をかけないよう、来館者へ協力を求めるのも重要な仕事です。

水族館で働く動物看護師に役立つ資格

水族館で働く動物看護師に役立つ資格

水族館で働く動物看護師に役立つ資格を解説します。

  • 水族館飼育員資格
  • 潜水士
  • トレーニング関連資格(ドルフィントレーナーなど)
  • 愛玩動物看護師

それぞれみてみましょう。

水族館飼育員資格

水族館飼育員資格を取得する際には、次のような魚類や海洋哺乳類の飼育方法や健康管理について学べます。

  • 海洋生物や魚類の飼育に関する専門知識
  • 動物の生態や習性に関する知識
  • 飼育環境(温度・塩分濃度・酸素濃度など)の管理方法
  • 水質管理や給餌(えさやり)に関するスキル
  • 健康チェックや感染症の予防方法

動物園・水族館飼育員養成のための専門学校や通信講座で資格の取得が可能です。資格取得には、実技試験と学科試験があります。

水族館飼育員資格は、水族館で必要な基礎知識を習得でき、実践的なスキルも身につくためおすすめです。

潜水士

水中で作業をするために潜水士の資格が必要です。潜水士の資格があると、水中にいる動物の状態チェックや、水槽内の環境整備などができます。

国家資格で、学科試験のみで実技試験はありません。資格の内容の具体例は次の通りです。

  • 潜水に関する基礎知識
  • 潜水機器(ボンベ・レギュレーター・ウェットスーツ)の使用方法
  • 水圧・浮力・減圧症に関する知識
  • 緊急時の水中脱出方法
  • 水中での応急処置(人工呼吸・心肺蘇生)

水中内で直接動物の観察ができたり、治療のサポートができたりなど役立つ資格です。

トレーニング関連資格(ドルフィントレーナーなど)

トレーニング関連の資格は、動物行動学やトレーニングの技術を学ぶため、動物看護の仕事にもいかせます。

トレーニング関連の資格は、一般的に専門学校や通信講座で取得が可能です。実技試験では、トレーニングの実演や誘導技術などが求められるため、一定の経験があると有利でしょう。

愛玩動物看護師

愛玩動物看護師は、動物看護に関する国家資格です。動物の健康管理や治療に関する知識やスキルの証明となるため、水族館で働くときにあると役立ちます。

愛玩動物看護師に求められる知識をみてみましょう。

  • 解剖生理学
  • 薬理学
  • 診察や検査のサポート
  • 治療の補助
  • 手術時や術後の管理
  • 飼育・繁殖・感染症対策

動物全般の健康管理や治療について学べます。一般的には、愛玩動物看護師のカリキュラムがある大学や専門学校で学んだのち、国家資格の受験が必要です。

水族館で働く動物看護師の求人例

水族館で働く動物看護師の求人例

水族館で働く動物看護師の求人には、海洋哺乳類や魚類の健康管理に関する仕事があります。動物の健康を維持するための医療チームの一員として診察や治療を補助します。

さらに、水族館での動物看護師の求人は「環境整備」「飼育管理」「掃除」など、医療以外の幅広い業務への対応を求められるケースも少なくありません。

「水族館飼育員」「潜水士」など特定の資格が必須の場合もあるため、注意が必要です。

水族館では、獣医師と水族館飼育員で動物たちの健康管理をしていることもあり、求人がなかなか見つからない可能性もあります。

水族館で働きたい場合には「動物看護師の募集があるかどうか」「必要な資格やスキルがあるかどうか」などを確認してみてください。

まとめ

水族館で働く動物看護師は、動物病院の仕事とは異なり、魚類や海洋哺乳類の健康管理や治療をサポートします。

それぞれの動物の特徴に加え「水中」という特殊な環境での対応が必要です。「飼育」「医療」「トレーニング」「水中作業」など幅広い業務に対応できるスキルや知識が求められるため、資格の取得も検討してみましょう。

当社でも動物看護に関する求人を数多く取り扱っているため、気になることがあればお気軽にお問い合わせください。

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